CBR試験?修正CBR試験?現場CBR試験の違いは何?
現場CBR試験と道路の平板載荷試験って何が違うの?
上記のような疑問に答える記事です。
私は、現役のCBR土質試験技術者です。
この記事を読む事で得られるメリットは以下のとおりです。
- CBR試験、修正CBR試験、現場CBR試験の違いが分かります。
- 現場CBR試験と道路の平板載荷試験の違いが理解できます。
目次
CBR試験の違い【分かりやすく解説】
CBR試験の違い
CBR試験の違いは、以下の通りです。
どこで試験をするか?
「室内」 「現場」
なにを対象とするか?
「土」 「路盤材料」
上記の4つがCBR試験の違いを判断する基準です。
CBR試験は、土のCBRを求める。
CBR試験は、土のCBRを求める試験です。
一般的にCBR試験といえば、「室内」で「土」を対象とした試験です。
CBR試験は以下のように呼ばれることがあります。
・変状土CBR試験
「室内」で「乱した土」を締固めて試験する。
・現状土CBR試験
「室内」で「現状土」を試験する。
詳しくは、下記の記事に書いてありますのでご覧ください。
CBR試験とは?【CBR試験の目的を分かりやすく解説】
https://jibanchousanomirai.com/cbr
修正CBR試験
修正CBRは、路盤材料のCBRを求める
修正CBR試験は、「室内」で「路盤材料」を対象とした試験です。
路盤材料は、砕石・RC-40(クラッシャーラン)・M-30(粒度調整砕石)・砂などがあります。
修正CBR試験の方法
修正CBR試験の方法は、基本的にCBRと同じです。
試験方法の主な違いは、以下に示します。
試料の準備方法
・CBR試験 → 自然含水比
・修正CBR試験 → 最適含水比
突固め方法
・CBR試験 → 3層に分けて各層67回突固める。
・修正CBR試験 → 3層に分けて17、42、92回の3種類を突固める。
修正CBR試験の目的
修正CBR試験の目的は、路盤や盛土で用いられる材料の評価や選定のために行います。
例えば、RC-40(クラッシャーラン)やM-30(粒度調整砕石)があった場合に、修正CBR試験を行っておく事で事前に材料の評価を行うことができます。
例えば以下の通り
・RC-40は、修正CBR試験の結果、修正CBR30%であった。
・M-30は、修正CBR試験の結果、修正CBR80%であった。
上記のように決定しておけば、材料の選定が簡単です。
また施工の時には、現場密度試験の結果が分かれば、修正CBRの値を想定できることになります。
各種の基準によって異なりますが、路盤の品質管理の場合、概ね最大乾燥密度の95%を目標に管理する事が多いです。
上図をご覧ください。
修正CBR試験を事前に行っておく事で、最大乾燥密度95%の時に修正CBRが80%の材料と分かります。
現場では、最大乾燥密度95%を確認できれば、間接的にCBRが80%出ていると想定ができます。
現場CBR試験
現場CBR試験は、現場でCBRを求める
現場CBR試験は、「現場」で「土・路盤材料」のCBRを求めることができる試験です。
試験方法は、室内で行うCBR試験とほぼ同じです。
現場CBR試験は、重機や車両などを反力にして試験をします。
現場CBR試験の目的
現場CBR試験の目的は、施工管理や品質管理に使用されることが多いです。
例えば、路盤仕上がりやセメント改良後に本当にCBRを確保できているか確認するために行います。
道路の平板載荷試験
道路の平板載荷試験は、現場で地盤反力係数を求める
道路の平板載荷試験は、「現場」で「地盤反力係数」を求めることができます。
地盤反力係数とは、載荷圧力と沈下量の比から求める値です。
試験装置が現場CBR試験と似ているため間違えやすい試験です。
簡単な違いは以下の通りです。
道路の平板載荷試験 → 地盤反力係数を求める。
現場CBR試験 → CBRを求める。
まとめ
CBR試験の違いを、以下にまとめます。
・CBR試験は、「室内」で「土」のCBRを求める。
・修正CBR試験は、「室内」で「路盤材料」の修正CBRを求める。
・現場CBR試験は、「現場」で「土・路盤材料」のCBRを求める。
・道路の平板載荷試験は、「現場」で「地盤反力係数」を求める。
いかがでしたでしょうか?
CBR試験の違いについて理解が深まりましたか?
今後も皆さまのお役に立てる記事を書いていきます。
上図をご覧ください。
修正CBR試験を事前に行っておく事で、最大乾燥密度95%の時に修正CBRが80%の材料と分かります。
すみません
どうして「修正CBRが80%の材料」と分かったのかが解りません
イソさん
遅くなりましたが、追記しました。
質問です。道路の路体部分1mの材料が同一の場合は試験で結果が分かりますが、同一でない材料の層が存在する場合 掘削して路体材料を一律にすれば事は簡単ですが、路体部分の材料が各層CBR3%以上と確認された場合、もしくは3%以下が50cmと3%以上が50cmであった場合どのような計算で路体CBRを決めるのでしょうか。官庁工事などでは発注者がコンサルに委託しますが、施工業者は工事着工前に確認しなければなりません。どうかご教示をお願い致します。確か昔に∫(インテグラル)を使用した記憶がかすかにあるのですが・・・。
コメントありがとうございます。
ご質問の件は、地点CBRの算出と思われます。
新潟市さんの資料が参考になるかと思いますのでURLを記載いたします。
当方でCBR算出の代行も行っておりますので、必要な場合はお気軽にお問合せください。
第3章 舗装の設計
https://www.city.niigata.lg.jp/business/doboku/doboku_hoshin/hosoumanual.files/06_chapter3_015-051.pdf
巻末試料
資料‐3 設計 CBR の算出例
https://www.city.niigata.lg.jp/business/doboku/doboku_hoshin/hosoumanual.files/11_materials.pdf
掲載元
新潟市舗装マニュアル
https://www.city.niigata.lg.jp/business/doboku/doboku_hoshin/hosoumanual.html
質問です。
砂質土5cm〜10cmの厚さを使用して自動車などの通過などを可能にしたいのですが、その時の修正CBR値の基準値は何%〜になるのでしょうか?